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谷川岳について

旧石器に使われた黒色頁岩

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みなかみ町に点在する旧石器遺跡からは、多くの石器が出土していますが、特に多いのが黒色安山岩で次に黒色頁岩です。
 黒色安山岩は武尊山系、黒色頁岩は赤谷川流域で産出され、在地石材として代表的なものです。特に三峰山麓の後田遺跡においては、黒色安山岩利用の石器が2918点、黒色頁岩利用の石器が1000点と大多数を占めています。その他の石材としては、流紋岩、蛇紋岩、凝灰岩、チャートなど、特殊なものとして遠くから持ち込まれた黒曜石(新治、藤原など)があげられます。
 黒色頁岩は、三国山付近のものは堅すぎ、湯宿付近のものは柔らかすぎて石材に適さず、赤谷川源流部のものが良いとされます。また、六日町でも良質の黒色頁岩を利用した石器が多産されていることから、地域の交易があった可能性も考えられます。
 この黒色頁岩は、この一帯が深い海の時代に海底に堆積してできた岩石で、頁のように剥離する性質があります。また、有孔虫の化石が含まれています。

参考文献:谷川連峰の自然(みやま文庫 2004) 新治村誌(みなかみ町 2011) 
     旧月夜野町内遺跡調査報告書(みなかみ町 2009)
                            自然部会 阿部利夫

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